2005年4月/本格的に三味線を学ぶ
2008年12月/全国津軽三味線コンクール大阪大会 少年少女の部 入賞
2008年/平成20年度久保田賞受賞(文化活動・地域貢献)
2009年6月/津軽三味線九州大会 in八代 男子の部 準優勝
2009年10月/第6回津軽三味線全国大会IN・KOBE 中・高校生の部 優勝(文部科学大臣賞)
2009年11月/第8回全国津軽三味線コンクール大阪大会 一般男子の部 三位
2010年6月/第2回津軽三味線九州大会IN八代 男性の部 優勝 グランプリの部 三位入賞
2010年8月/第4回全日本津軽三味線競技会名古屋大会 一般男性の部 四位入賞
2010年10月/第7回津軽三味線全国大会 IN・KOBE 一般の部 三位入賞
2010年11月/第9回全国津軽三味線コンクール大阪大会 大賞の部 優勝
ハッ!というかけ声と共に、津軽三味線に魂が宿る。体じゅうに響く大胆で繊細な音は、聴く者の心をとらえて離さない。そして、会場を1つの感動に包みこんで行く—。
この春、高校3年生になる薗畠皇寿さんが、初めて三味線を握ったのは小学2年生のとき。父の知り合いが弾いてくれた津軽三味線を聴き、気づいたら「教えて下さい!」と正座して頭を下げていたというほど、衝撃を受けた。
練習は楽しかったが、まわりにやっている人が少なく、まだ幼かったため、上達していくにつれてぶつかる壁を乗り越えられず、一度はやめてしまった。再び気持ちが動いたのは、小学6年生のとき。友だちはサッカーや野球など色々な部活をしていたが、「自分には何があるか?」と向き合ったら、おのずと出た答えは津軽三味線だった。
それからは迷うことなく突き進み、各大会でも上位入賞を重ね、昨年11月の「全国津軽三味線コンクール大阪大会 大賞の部」で見事優勝を飾った。また、4人の弟子と「薗畠組」を結成し、津軽三味線の魅力を伝えている。人前で話すのは苦手だったが、笑いを取り入れながら上手にMCもこなす。本気で津軽三味線の道を進むことを決めた。
一番のファンはお父さん。厳しいダメ出しもするが、暖かい目で見守ってくれることが何よりの支えだ。「演奏には気持ちがそのまま出ます。だから、まずは自分が不安にならない、マイナスに考えないことが大事。緊張も楽しさに変えています」という皇寿さん。
三味線は生活の一部となり、「ないとダメ」な存在。夢がないと言われる今の子どもたちに、そんな夢や目標を見つけて欲しいと、津軽三味線に願いを込める。